- 認知症の高齢者 団塊ジュニア世代が65歳以上 2040年 推計584万人余 高齢者の約15% 地域でどう支えるか課題 | NHK | 医療・健康
- 2024年5月8日 17時29分 医療・健康
- 認知症の高齢者は団塊ジュニアの世代が65歳以上になる2040年には584万人あまりにのぼるという推計を厚生労働省の研究班がまとめました。
- 根據日本厚生勞動省的研究小組估計,到 2040 年,當「戰後嬰兒潮二代(1971–1980 年出生)」世代步入 65 歲以上時,患有認知症的高齡者將超過 584 萬人。
- これは高齢者のおよそ15%、6.7人に1人にあたり、専門家は「今後1人暮らしの認知症の人が増えるとみられ、家族の支援が限られる中、地域でどう支えるかが課題だ」としています。
- 這相當於老年人口的約 15%,也就是每 6.7 人中就有 1 人患有認知症。
- 專家表示:「未來,獨居的認知症患者可能會增加,而家庭支援的能力有限,因此如何在社區內提供支援將成為一大課題。」
- 認知症の高齢者 2040年に推計584万2000人【2040 年預計認知症患者達 584 萬 2000 人】
- 厚生労働省の研究班は全国から4つの自治体を抽出して医師などが65歳以上の高齢者について認知症の診断を行い、それぞれの自治体の有病率から将来の全国の認知症の人の数を推計しました。
- 厚生勞動省的研究小組從全國選取了 4 個自治體,由醫生等專業人士對 65 歲以上的高齡者進行認知症診斷,並根據各自治體的發病率推算未來全國的認知症患者人數。
- それによりますと、認知症の高齢者は、来年2025年には471万6000人となり、団塊ジュニアの世代が65歳以上になる2040年には584万2000人にのぼると推計しています。2040年には高齢者のおよそ15%、6.7人に1人が認知症と推計されます。
- 根據推算,到 2025 年,認知症患者將達到 471 萬 6000 人,而到了 2040 年,當「戰後嬰兒潮二代」世代進入 65 歲以上時,這一數字將增至 584 萬 2000 人。到 2040 年,預計約 15% 的高齡者,也就是每 6.7 人中就有 1 人患有認知症。
- 厚生労働省の研究班は全国から4つの自治体を抽出して医師などが65歳以上の高齢者について認知症の診断を行い、それぞれの自治体の有病率から将来の全国の認知症の人の数を推計しました。
- 1人暮らしの高齢者が認知症に 家族も不安【獨居高齡者罹患認知症 家屬也感到不安】
- 2年前に認知症と診断された、「要介護2」の86歳の女性は50年以上過ごしてきた都内の自宅で1人で暮らしています。
- 兩年前被診斷為認知症並被評定為「要介護 2 級」的 86 歲女性,目前仍獨自生活在她在東京都內居住超過 50 年的家中。
- 物忘れのほか、理解力や判断力の低下などの症状はあるものの、食事など日常生活は1人でできていると言います。
- 除了健忘外,她還出現了理解力與判斷力下降的症狀,但她表示仍然可以獨立完成飲食等日常生活。
- 1人暮らしの女性(86)【獨居女性 (86 歲)】
- 「頭の中がカラになっちゃったと言えばおかしいけど、ふわーっとなって、また我に返って、おかしくなることがあります。体が動かなくなってしまったらしかたがないけど、よその家には行きたくないし、できるかぎりどこにも引っ越さず気に入ったこの場所に住み続けたいです」
- 「說我的腦袋變空了好像有點奇怪,但有時候會覺得恍惚,然後又恢復正常,感覺自己變得有些不對勁。如果有一天身體真的動不了了,那也沒辦法,但我不想去別人家裡生活,我希望能夠儘可能不搬家,繼續住在這個自己喜歡的地方。」
- 「頭の中がカラになっちゃったと言えばおかしいけど、ふわーっとなって、また我に返って、おかしくなることがあります。体が動かなくなってしまったらしかたがないけど、よその家には行きたくないし、できるかぎりどこにも引っ越さず気に入ったこの場所に住み続けたいです」
- 女性には離れて暮らす50代の長女がいます。
- 這位女性有一名 50 多歲的長女,與她分開居住。
- 週に2回、仕事が休みの日に母親の様子を見に実家を訪ねています。
- 她每週有兩天休假時,會回到母親家中探望她的狀況。
- 訪ねられない日も朝昼晩の3回、職場への通勤途中や昼の休憩時間に母親に電話をかけ、ごはんを食べたかどうかや、薬を飲み忘れていないかなど確認するようにしています。
- 在無法探望的日子裡,她每天早、中、晚三次,在通勤途中或午休時間打電話給母親,確認她是否吃飯、是否忘記吃藥等。
- 今はなんとか1人で生活できているため、母親が望む、自宅での生活をできるかぎり続けさせてあげたいと考えていますが、実家に通えない日は母親のことが頭から離れることはなく、心配だと言います。
- 目前母親還能勉強獨立生活,因此她希望能儘量讓母親繼續在家中生活。但當無法回家探望時,母親的狀況始終讓她放心不下。
- また認知症は人によって症状や進行のスピードが異なるため、さきざきを予測することが難しく今後症状が進行した場合、仕事を続けられるのかなど毎日のように考えるものの結論が出せないと言います。
- 此外,由於認知症的症狀和進展速度因人而異,因此很難預測未來的發展。她每天都在思考萬一母親病情惡化,自己是否還能繼續工作,但始終無法得出結論。
- 離れて暮らす長女(50代)分開居住的長女 (50 多歲)
- 「母の状態があすどうなるか、次どうなるのかも分からず、経験も無いのでどうしたらよいのか今も悩んでいます。自分の生活や将来のこと、子どもの教育ローンも考えると介護のために仕事を辞めるわけにはいきません。いろいろと決めないといけないことが山積みですが、正直疲れてしまっていて決められない状態です」
- 「我完全不知道母親明天會怎樣,下一步又該怎麼辦,因為沒有經驗,所以現在仍然很苦惱。我也要考慮自己的生活、未來以及孩子的教育貸款,因此不能為了照顧母親而辭去工作。有太多事情需要決定,但說實話,我已經感到精疲力竭,根本無法下決定。」
- 認知症の高齢者は団塊ジュニアの世代が65歳以上になる2040年には584万人あまりにのぼるという推計を厚生労働省の研究班がまとめました。これは高齢者のおよそ15%、6.7人に1人にあたり、専門家は「今後1人暮らしの認知症の人が増えるとみられ、家族の支援が限られる中、地域でどう支えるかが課題だ」としています。
- 2年前に認知症と診断された、「要介護2」の86歳の女性は50年以上過ごしてきた都内の自宅で1人で暮らしています。
- 認知症の高齢者支える地域のセンターでは”相談者増加”【支援認知症高齡者的社區中心「諮詢者增加」】
- 東京 練馬区では区内を27の地域に分け、それぞれに設けられた地域包括支援センターが物忘れが出始めたといった高齢者などの相談を受け付け、必要があれば病院やケアマネージャーなど関係機関につなげています。
- 東京都練馬區將全區劃分為 27 個地區,並在各區設立「地區綜合支援中心」,負責受理出現健忘等症狀的高齡者的諮詢。如果有需要,這些中心會將個案轉介至醫院、照護經理等相關機構。
- このうち、北町地域包括支援センターでは認知症に関する相談が年々増えていて、昨年度には少なくとも、およそ350件にのぼりました。
- 其中,北町地區綜合支援中心接獲的認知症相關諮詢案件逐年增加,去年至少達到約 350 件。
- 管轄する地域には7880人の高齢者がいますが、10人の職員で対応している状態だということです。
- 該中心所轄區域內的高齡者約有 7880 人,但目前僅由 10 名工作人員負責應對這些需求。
- さらに見守りが必要な高齢者の自宅も訪ねています。
- 此外,該中心還會探訪需要特別關照的高齡者住家,以確保他們的安全與健康。
- 今月1日には、最近介護サービスの利用を始めたという認知症の疑いがある男性の自宅を訪ね、体調や薬を飲み忘れていないかなどを確認していました。
- 本月 1 日,該中心的工作人員探訪了一名最近開始使用護理服務、疑似患有認知症的男性,確認他的身體狀況以及是否按時服藥等情況。
- 東京 練馬区では区内を27の地域に分け、それぞれに設けられた地域包括支援センターが物忘れが出始めたといった高齢者などの相談を受け付け、必要があれば病院やケアマネージャーなど関係機関につなげています。
- 「8050問題」「ヤングケアラー」など問題複雑化も【「8050問題」「年輕照護者」等問題日益複雜】
- センターによりますと寄せられる相談内容は、最近では認知症に関するものに加え、1人暮らしの不安や自宅にひきこもる50代の子どもを80代の親が支えるいわゆる「8050問題」それに子どもが家族の介護を担う「ヤングケアラー」の問題など複雑化していて、ひとつひとつの対応に時間がかかるようになっているということです。
- 據支援中心表示,最近接到的諮詢內容除了認知症相關問題外,還包括獨居高齡者的焦慮、80 多歲的父母需要照顧長期居家隔離的 50 多歲子女的「8050 問題」,以及兒童負責家人照護的「年輕照護者(ヤングケアラー)」問題。這些問題變得越來越複雜,每個個案的處理時間也因此變長。
- センターでは現状でも人手がぎりぎりの状態だということで、今後、相談がさらに増えた場合、どこまで対応できるか不安を感じていると言います。
- 該中心表示,目前人手已經相當緊張,若未來諮詢案件持續增加,將面臨難以應對的困境。
- 北町地域包括支援センター 杉浦康センター長【北町地區綜合支援中心 主任 杉浦康】
- 「この先、高齢者が増えどこまで対応できるのか限界が来るかもしれません。業務がかなり多岐にわたるので相談者が増えるのであればそれに対応して職員体制も増えてほしいと思います」
- 「未來,隨著高齡者數量增加,我們的支援能力可能會達到極限。由於業務範圍已經相當廣泛,如果諮詢數量進一步增加,希望相應地能增加人手來應對。」
- センターによりますと寄せられる相談内容は、最近では認知症に関するものに加え、1人暮らしの不安や自宅にひきこもる50代の子どもを80代の親が支えるいわゆる「8050問題」それに子どもが家族の介護を担う「ヤングケアラー」の問題など複雑化していて、ひとつひとつの対応に時間がかかるようになっているということです。
- 地域で手助け「認知症サポーター」養成する取り組みも【社區支援認知症患者的「認知症支援者」培訓計畫】
- 認知症の人の増加に対応するため国は認知症の人やその家族を地域で手助けする「認知症サポーター」を養成する取り組みを進めてきました。
- 為了應對認知症患者數量的增加,日本政府推動了一項培訓「認知症支援者」的計畫,讓社區能夠支援認知症患者及其家人。
- 「認知症サポーター」は、自治体などの講習を受けて認知症に関する知識を身につければ、誰でもなることができます。
- 任何人只要參加地方政府等機構舉辦的講座,學習認知症相關知識,都可以成為「認知症支援者」。
- 東京 日野市の「認知症サポーターカード」
- 国は2005年から養成を始め、現在、全国に1534万人あまりと人口の1割以上いるということです。サポーターはできる範囲で周りの認知症の人やその家族を手助けすることが期待されていますが、現在、その多くは認知症の当事者たちが集まる会の支援など活動の場が限られているのが現状だということです。
- 日本政府自 2005 年開始推動這項培訓計畫,目前全國已有超過 1534 萬人接受培訓,佔全國人口的 10% 以上。支援者的主要角色是在能力範圍內協助周圍的認知症患者及其家人。然而,目前多數支援者的活動仍侷限於參與認知症患者聚會的支援,實際的活動場域仍然有限。
- 中にはもっと認知症の人の力になりたいという人もいるということですが、どのように活動してよいか分からず、行動に移せていないという人もいるとみられ、サポーターを活用しきれていないという指摘もあります。
- 有些人希望能夠進一步幫助認知症患者,但由於不知道如何參與支援活動,遲遲無法付諸行動。因此,有專家指出,目前並未充分發揮「認知症支援者」的潛力。
- また、国はサポーターがチームを組み認知症の人やその家族の生活面の支援を早期の段階から行う「チームオレンジ」と呼ばれる施策を進めていて、来年、2025年までにすべての市町村でチームが活動を始めることを目標にしています。
- 此外,日本政府正在推動一項名為「橘色小隊(チームオレンジ)」的計畫,讓認知症支援者組成團隊,在患者病情早期就開始提供生活支援。政府目標是在 2025 年前,讓全國所有市町村都能成立這樣的支援團隊並開始運作。
- しかし、実際にチームを立ち上げて活動している自治体は全国で339自治体と全体の2割にも満たないのが現状です。
- 然而,截至目前,全國實際成立並運作「橘色小隊」的自治體僅有 339 個,佔全國總數不到 20%。
- 認知症の人の増加に対応するため国は認知症の人やその家族を地域で手助けする「認知症サポーター」を養成する取り組みを進めてきました。
- 専門家 ”市民の力を借りるスタイルが必要”【專家:「需要借助市民的力量」】
- 認知症をめぐる現状について、介護の問題に詳しい東洋大学の高野龍昭教授は次のように指摘しています。
- 關於認知症的現狀,對照護問題有深入研究的東洋大學教授高野龍昭指出如下觀點。
- 高野教授
- 「老後に1人暮らしをする認知症の人は今後間違いなく増えますが、家族は離れて暮らすなどしているため支援を期待するわけにはいきません。一方、増えていく認知症の人を制度や施策、専門職の力だけで支えていくのも当然不可能で、今後は専門職ではない一般の人たちの力を借りざるを得ない状況です」
- 「未來獨居的認知症患者一定會增加,但由於許多家庭成員與患者分開居住,無法期待家庭提供全面支援。另一方面,僅靠制度、政策或專業人士的力量來支援不斷增加的認知症患者顯然是不可能的,因此,未來我們必須借助非專業人士的力量來應對這一問題。」
- 「老後に1人暮らしをする認知症の人は今後間違いなく増えますが、家族は離れて暮らすなどしているため支援を期待するわけにはいきません。一方、増えていく認知症の人を制度や施策、専門職の力だけで支えていくのも当然不可能で、今後は専門職ではない一般の人たちの力を借りざるを得ない状況です」
- そして、認知症の人たちは社会とつながることによって一定程度、症状の進行スピードが抑制されるとしたうえで、次のように話しています。
- 此外,他還表示,認知症患者如果能夠與社會保持聯繫,病情的進展速度可以在一定程度上得到抑制,並進一步說明如下。
- 「専門的な関わりだけが必要なわけではなく、地域の顔なじみの人たちが、声をかけたり一緒になんらかの活動をしたりするということが重要です。日常的な関わりや、何らかの見守りといったことについては、一般の方が十分に活躍できます。行政や専門的な団体が市民の力を借りられるような仕組みをまずは公的な力で作り、そこに市民の方、『認知症サポーター』の方などに参加してもらい、行政や専門職がその力を借りていくというスタイルでやっていくことが必要になってくる」
- 「支援認知症患者不僅需要專業人士的介入,更重要的是社區中的熟人能夠主動關心,與患者一起參與某些活動。一般市民在日常互動和基本照護方面可以發揮重要作用。政府和專業機構應該先透過公共資源建立一個機制,使市民能夠參與其中,例如讓『認知症支援者』加入,讓行政機構和專業人士借助這些市民的力量來支援患者。」
- 認知症をめぐる現状について、介護の問題に詳しい東洋大学の高野龍昭教授は次のように指摘しています。
- 認知症の人を支える新たな取り組みも【支援認知症患者的新措施】
- さいたま市では今後も増え続ける認知症の人がこれまでどおり地域で安心して暮らせるよう、「認知症サポーター」や協力的な企業などを巻き込んで認知症の人を支える新たな取り組みを始めています。
- 為了讓不斷增加的認知症患者能夠繼續安心地在社區中生活,埼玉市開始推動新的支援措施,並積極吸引「認知症支援者」及合作企業參與其中。
- さいたま市はこれまで養成してきた「認知症サポーター」などの地域の人たちがより効果的に活動できるよう「認知症フレンドリーまちづくりセンター」をことし7月にも開設する計画で、先月からさいたま市中央区の事務所で準備を始めています。
- 埼玉市計劃於今年 7 月設立「認知症友善城鎮建設中心」,以便讓此前培訓的「認知症支援者」等社區人士能夠更有效地參與活動。該中心的籌備工作已於上個月在埼玉市中央區的辦公室啟動。
- センターでは認知症の人たちが参加している地域の集まりなどをサポーターに紹介し、認知症の人とサポーターが一緒に過ごせる機会や場所を増やします。
- 該中心將向支援者介紹當地認知症患者參與的社區活動,並創造更多機會和場所,讓患者與支援者能夠共度時光。
- そうした場で認知症の人の生きがいなどへの理解を深め、どのような支援ができるかを認知症の本人とサポーター、それにセンターの職員などで考えていくということです。将来的には例えば体を動かす体操がしたいとか、趣味の活動をしたいという認知症の人がいた場合には、サポーターがその実現を自発的に支援していくような仕組みを目指したいとしています。
- 在這些活動中,支援者與患者及中心工作人員將共同討論如何提供適當的支持,以幫助患者保持生活樂趣。未來,對於希望進行體操或發展興趣活動的認知症患者,該中心將建立機制,讓支援者主動協助患者實現這些願望。
- さいたま市では、これまで介護保険サービスの充実などに重点を置いた施策を進めてきましたが、今後、増え続ける認知症の人を支えるためには地域の人や企業などを少しでも多く巻き込む必要があると考えたということです。
- 埼玉市過去主要致力於完善長照保險服務等措施,但隨著認知症患者不斷增加,市政府認為必須讓更多社區居民和企業參與,才能有效提供支援。
- 特に「認知症サポーター」の中には意欲がありもっと活動したいという人もいるということで、さいたま市いきいき長寿推進課の松尾真二係長は「介護人材の不足が叫ばれる中でどうしても介護サービスだけでは支えられない局面が将来訪れるかもしれず、対策が必要だと考えました。地域の力を借りながら、認知症の人とサポーターそれぞれの要望がうまくマッチングしていければよいと考えています」と話していました。
- 特別是部分「認知症支援者」表達了強烈的參與意願,希望能夠更積極地投入活動。對此,埼玉市「活力長壽推進課」的松尾真二係長表示:「目前人力資源短缺,未來可能會出現單靠長照服務無法支撐的局面,因此必須制定對策。我們希望能夠借助社區的力量,讓認知症患者與支援者的需求能夠順利匹配,提供更完善的支援體系。」
- さいたま市では今後も増え続ける認知症の人がこれまでどおり地域で安心して暮らせるよう、「認知症サポーター」や協力的な企業などを巻き込んで認知症の人を支える新たな取り組みを始めています。
- 「軽度認知障害」の将来推計を初公表【首次公布「輕度認知障礙」的未來推估】
- 厚生労働省の9年前の調査では、2040年に認知症の人が802万人にのぼると推計していましたが、今回の推計値がそれよりも低くなりました。
- 根據日本厚生勞動省 9 年前的調查,當時推估到 2040 年認知症患者將達 802 萬人。然而,本次的推估數據較當時略低。
- 生活習慣病の改善や健康意識の変化などによって認知機能の低下が抑制された可能性があるとしています。
- 這可能與生活習慣病的改善以及健康意識的提升有關,從而減緩了認知功能的衰退。
- また、今回の調査では物忘れなどの症状はあるものの、生活に支障がなく、認知症と診断されるまでには至らない「軽度認知障害」の人の将来の推計を初めて公表し、2040年には612万8000人にのぼるとしています。
- 此外,本次調查首次公布了「輕度認知障礙」的未來推估數據。這些患者雖然有健忘等症狀,但對日常生活影響不大,尚未達到認知症診斷標準。預計到 2040 年,這類患者將達 612 萬 8000 人。
- 「軽度認知障害」の人は認知症に移行することが多い一方で、運動や栄養状態の改善によって症状の進行スピードを抑制できる可能性もあるということです。
- 雖然「輕度認知障礙」患者有較高的可能性發展為認知症,但透過運動及營養改善,可能有助於減緩病情進展的速度。
- 厚生労働省の研究班が新たに公表した認知症の高齢者の数の推計値について、認知症の予防に詳しい神戸大学大学院保健学研究科の古和久朋教授に聞きました。
- 關於厚生勞動省研究小組此次公布的認知症高齡患者數量推估數據,我們訪問了對認知症預防有深入研究的神戶大學大學院保健學研究科教授古和久朋。
- 古和教授
- 「これまでの推計で示されていた認知症の人の数の増え方と比べると今回のデータは下回っているが、認知症の人と軽度認知障害の人を足した数はこれまでの想定と大きくは変わっていない。認知症が減ったというよりも軽度認知障害の方にシフトしていると理解するのが正しく、こうした推計は世界共通の傾向となっている。高血圧や糖尿病などは認知症のリスクを高めるといわれているが、これらの病気の治療が積極的に行われるようになったことなどで認知機能の維持や進行の抑制につながっている可能性がある」
- 「與過去的推估相比,本次數據顯示認知症患者增長幅度較低,但若將認知症患者與輕度認知障礙患者合計,總數與過去的預測相比並無太大變化。正確的理解應該是,認知症患者的數量減少了,但輕度認知障礙的患者數量增加,這種趨勢在全球都是共通的。高血壓、糖尿病等疾病被認為會增加認知症風險,但這些疾病的治療已變得更為積極,可能有助於維持認知功能並減緩病情進展。」
- 軽度認知障害の人の将来の推計も初めて示されたことについて、こう指摘しています。
- 他還就此次首次公布的「輕度認知障礙」未來推估發表了以下見解。
- 古和教授
- 「去年12月以来、アルツハイマー病による軽度認知障害の人には、症状の進行を遅らせる薬が国内で使えるようになったが、まだ医療に結びついていなかったり、自分が軽度認知障害だと思っていなかったりする高齢者が多くいる。いかに軽度認知障害の人を医療へ導くのか、地域ぐるみで健診のような形で早めに気付いてもらえるかが今後重要になっていく」
- 「自去年 12 月起,日本國內已開始提供可延緩阿茲海默症引起的輕度認知障礙進展的藥物。然而,仍有許多患者尚未與醫療體系接軌,甚至有些高齡者並未意識到自己患有輕度認知障礙。如何將這些患者引導至醫療體系,並透過社區合作,讓他們透過健康檢查等方式及早察覺,將成為未來的重要課題。」
- 「去年12月以来、アルツハイマー病による軽度認知障害の人には、症状の進行を遅らせる薬が国内で使えるようになったが、まだ医療に結びついていなかったり、自分が軽度認知障害だと思っていなかったりする高齢者が多くいる。いかに軽度認知障害の人を医療へ導くのか、地域ぐるみで健診のような形で早めに気付いてもらえるかが今後重要になっていく」
- 厚生労働省の9年前の調査では、2040年に認知症の人が802万人にのぼると推計していましたが、今回の推計値がそれよりも低くなりました。